17.√
「何コレ、『中等学校数学 1年生』?」
「・・・また妙なモン下界から拾って来やがったな」
「天ちゃんの『しゅみ』だもんなっ」
「揃いも揃って失礼な方々ですねぇ。
これはですね、下界の子供・・・といっても読み書きそろばんをマスターした、ある程度の年齢の子供らしいですが、その子供達がワンランクレベルアップした内容を学ぶ際に用いられる教科書なんだそうですよ」
「軍の師範学校みてぇなもんか?」
「その一歩手前といった方が正しいでしょうね」
「くだんねぇ、んな御大層に数字や記号を羅列して何になるってんだ」
「あぁ、貴方は日頃の業務も文章勝負ですからね。まぁ僕らくらいになると弾道の予測計算ですとか、結構数式勝負になりますし、その基本がこれに当て嵌まりますかね」
「・・・そうなのか」
「いや、そんなことこいつしかしねえって(汗)」
「なあなあ天ちゃんっ」
「何ですか、悟空?」
「何でここんとこの数字に屋根ついてんの?」
「は?屋根?」
「何言ってやがる。人語喋れ、猿」
「・・・屋根・・・・・・ですか?そんなのどこに・・・・・・」
「「「あ」」」
「なーっ『屋根』だろーっ?」
『√(32+42)=√(9+16)=√25=5』
「敵いませんねぇ、悟空には」
「なかなかいい感性の持ち主じゃねぇの。どーよ、父親としては?」
「誰が父親だ(怒)」
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あとがき
『直角三角形の直角を挟む2辺が3:4の時、もう一つの辺の長さは5である』
⇒√(32+42)=5
数字のマジックって大好きです。
あぁナタクが出て来ない・・・ |
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