53.壊れた時計
『それ』は『ある瞬間』を差して、己の役割を終えた。
それは――それまでの『日常』が壊れる瞬間か。
それとも――定められた『運命』が動き出す瞬間か。
「あ〜っ、食った食った!ごっそーさん!」
「テメェは食い過ぎなんだよ!ちったぁ遠慮しろ、この食欲ザル!」
「お粗末様です、悟空。夕方には町に入れそうだから心配は要りませんよ、悟浄」
「・・・・・・・・・茶」
「消化促進の薬湯だ、飲まれよ」
そして現在――それは何気なく過ぎ行く、それでいてかけがえのない一瞬――
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あとがき
90%以上の最遊記物書きさんが『この』時計を書くと思います。
今回は香月も右に倣え。でも余り暗いのは苦手なので後半和やかに。
『例の時計』は1:23で止まっていると小説にありましたが、話の筋から昼、つまり13:23ということになる筈です。
幾ら八戒でも毎日毎日同じ時刻に落ち込む筈もないでしょうし、それ以前にこの時間帯は通常昼食時でそんな暇もないかと思われます。
ので、昼食後の風景をば。
取って付けたように羅昂の台詞を入れてみましたが、殆ど無意味なのが哀しいかも。
ちなみに。
香月の愚弟は止まった時計を見ると必ず1時23分に合わせます。
・・・ちょっと嫌。 |
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