63.でんせん
「我が名は八百鼡。
我が主君、紅孩児様の為、貴方がたには今この場で――死んで頂きます・・・!」
言うなり、掛け声と共に突き出される槍。
「ちょっと、待っ・・・!!」
こちら側が口を挟む隙すら与えず、攻撃は繰り返される。
何とか背後に回りこんで槍を取り上げ、今度こそと口を開こうとするが、
「くッ・・・」
ドン ドン ドンッ
相手の本領はこちらの方らしく、次々と着火された爆薬が投げられ、足元の土が爆風で舞い上がる。
続く攻撃を防護壁で防ぎ、やっとのことでこちらが口を開くきっかけを作った。
「もうあきらめて下さい・・・!――それから」
え?と訝しげにこちらを見る八百鼡の、服から覗いた腿を指差す。
「・・・ストッキング、伝線してますよ・・・」
「!?っ・・・・・・///きゃああっ!!///」
『敵の前でこんな無様な姿を晒して、私に紅孩児様の下へ戻る資格などない』
と言って八百鼡が短剣を己の喉元にあてたり、
現れた紅孩児が八百鼡の破れたストッキングを見て大きく誤解したのは、
また別の話――
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あとがき
変換自由なのをいいことにこんなバカ話書いてしまいました。
「ストッキング伝線しちゃったー」
「聞きたかねぇよ、そんなこと」
出典が分かる方は、相当の柴田亜美ファンでしょうね。 |
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